PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS NEWS

DEV.BLOG

【開発】「Erangel」の出現率調整に関するお知らせ

2019.03.19

プレイヤーの皆さん、こんにちは。

「Erangel」は『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』というゲームのスタート地点でありバトルロイヤルを代表するマップでもあります。「Erangel」実装から約2年が立ちましたが、最近の「Sanhok」や「Vikendi」に比べると、「Erangel」は進化しそして変化するプレイヤーのトレンドには多少古臭さがあり、改善作業の必要性について常に認識しておりました。その一環として、様々な地域のコミュニティからプレイヤーの皆さんの「Erangel」の出現率に関するフィードバックを分析し検討した結果、私たち開発チームは「Erangel」を改善することを決定いたしました。

今回は「Erangel」リマスタープロジェクトのうち、出現率の調整についてお話させていただきます。
「Erangel」リマスタープロジェクトは大きなプロジェクトであり、長期間にわたり様々なステップを通して進めていく予定です。変更内容が適用される度にテストを行い、プレイヤーの皆さんからフィードバックを頂いて完成させていきます。今回は大規模な修正の第一歩として、「Erangel」の出現率を調整しテストサーバーにてプレイヤーの皆さんにお見せする予定です。以下、調整に関する開発チームの方向性や意図を説明させていただきます。



はじめに

最近流出された一部のデータやスクリーンショットについて今一度説明させていただきます。私たちは現在、ゲームバランスについてよりいいサービスをご提供できるよう様々な角度からの改編を検討しています。該当する内容は内部テストのシミュレーションの一つであり、複合的なバランスを考慮した改編を計画していることを改めてお伝えいたします。また、公式的なお知らせ無しの内容変更は一切ございませんので、今後類似したことがあった際は、是非公式のお知らせをお待ちいただけますようお願いいたします。コミュニティに流れた情報は決して最終版ではありません。



「Erangel」アイテム出現率について

『PUBG』のアイテム出現率のモットーはバトルロイヤルのオリジナリティを活かすこと、つまりいかなる状況でも生き残るための生存戦略がメインになります。またアイテム出現率は、完全なランダム性を持つため、同じオブジェクトに何回降りても同じアイテムを獲得することはほぼ不可能になっています。「Erangel」はこのモットーに合わせて設計された最初のマップであり、アーリーアクセス当時のセッティングである“アイテム重複獲得数値(高)、出現率(低)”の特性から少しだけ上方調整した状態で、現在まで維持されてきました。

時間が経ち、新規マップが実装されていくうち、プレイパターンも進化・発展しはじめました。それにより他のマップと比べて「Erangel」のシステムは、プレイヤーのトレンドに追いつかない状況になりました。

簡単に言えば、立ち遅れたのです。各地域のコミュニティを含め、様々なところから「Erangel」の出現率の調整要望をいただいた結果、開発チームではこれらを解決するための検討を始めました。

下記のグラフで確認できるように「Erangel」でのアイテム出現率は継続的に増加しており、2018年4月にマップから衣装アイテムが出現されないよう調整してからも、新規アイテムやアタッチメントを追加しながら出現率を上げてきました。

それにも関わらず、同様のフィードバックが絶えず届いていた為、
私たちは、「Erangel」というマップをより大幅に変化させるべきか悩み始めました。



簡単に、出現率を2~3倍上げればいいのではと考えたこともあります。
それを検証するため、内部テストを行い、実際に出現率だけを上げた時の結果が以下になります。

 

Spawn Rate

1x

2x

3x

10%

10%

20%

30%

20%

20%

40%

60%

30%

30%

60%

90%

40%

40%

80%

100%

50%

50%

100%

100%

60%

60%

100%

100%

70%

70%

100%

100%

80%

80%

100%

100%

90%

90%

100%

100%

100%

100%

100%

100%

Average

55%

80%

88%

1x Average 増加

100%

145%

160%



このテストを通じて確認できた内容は、アイテムの出現率を上げる作業は、結局、数量ではなく確率の調整を意味しており、既に100%になった時点で、該当アイテムの出現率は100%を超過することは出来なくなります。結局、重複されるアイテム数が増加することになりますが、SRのような出現率が低いアイテムは低確率のままになるということを意味します。つまり出現率を上げても解決にはならないため、出現量も調整しなければいけないという結論にいたります。


出現率と獲得率の相関関係

別の観点として、出現率の調整だけでバランス問題を解決できるかついて、e-sportsモードでプロチームを相手にテストを行ったこともあります。e-sportsモードではノーマルモードより出現率が高く設定されているので出現率に関わる影響をテストするには効果的だと考えました。



<テスト時に各チームがファーミングした地域(左)/ 地域別ファーミング総量と獲得期待値のグラフ(右)>

LOOTING AREA

ファーミング総量

比率

期待値

比率

効率 (ファーミング総量/期待値)

A

547

8.0%

893.2875

8.8%

61.2%

B

918

13.4%

1388.3625

13.7%

66.1%

C

423

6.2%

477.1375

4.7%

88.7%

D

613

8.9%

764.1375

7.5%

80.2%

E

427

6.2%

495.075

4.9%

86.2%

F

158

2.3%

800.0125

7.9%

19.7%

G

515

7.5%

570.4125

5.6%

90.3%

H

220

3.2%

294.175

2.9%

74.8%

I

444

6.5%

416.15

4.1%

106.7%

J

240

3.5%

344.4

3.4%

69.7%

K

381

5.5%

480.725

4.7%

79.3%

L

611

8.9%

764.1375

7.5%

80.0%

M

680

9.9%

918.4

9.1%

74.0%

N

210

3.1%

563.2375

5.6%

37.3%

O

485

7.1%

957.8625

9.5%

50.6%

TOTAL

6872

100.0%

10127.513

100.0%

67.9%

<15か所でファーミングした結果の詳細データ>

15か所の地域でゲームプレイとファーミングを通じて関連テストを行いました。それによる分析結果をまとめさせていただきますと、“プレイヤーが実際にアイテムを獲得する経験が、建物にて獲得できるアイテム総量に対する期待値とほぼ同じか少ない”ということでした。全体アイテムの出現期待値に対する、実際のアイテム獲得率は約67.85%で、33%のアイテムはプレイヤーが必要としていないか重複しているアイテムという結論になります。一方でF地域のように、ファーミングの効率が19.7%という、他の地域より極端に効率が悪かった地域もありました。

結局マップ内地域の重要度と規模に比べて良いアイテムが出ないエリアには、アイテム出現率の調整だけでなく、アイテムが出現される期待値自体を増加させる必要があると考えました。 (該当地域の調査後、「Erangel」内のプレイヤーの皆さんが主に行く地域と、人気のない地域を区別せず、マップ全般について効率を測定する方法でも調査を行いました。)
また、ミニマップ上に名前がある主な地域からどの種類のアイテムがよく出現するのかを分析して各地域の特徴を把握し、プレイヤーの各プレイスタイル別の地域評価を始めとした、好みのゲームパターンを分析してどのように出現バランスを調整してよいかを悩みました。
結果的に「Erangel」では主なアイテムの獲得率に明確な差があり、これがマップの全体的に程よく分配されるよう、調整作業が必要であるという結論になりました。



「Erangel」出現率調整の方向性

コミュニティ内で「Erangel」の出現率について議論する際、最も多く比較された対象は「Sanhok」でした。「Sanhok」は "小さな面積、迅速なファーミング、頻繁な闘い"が特徴で、特にアイテム出現率に関しても「Erangel」で同じ経験をしたいといった意見が多かったです。
実際のデータ分析の結果、「Sanhok」は全体アイテムの出現においてARが約4.75%、DMRが約0.69%で、「Erangel」はARが約2%、DMR 0.48%、SR 0.12%で、DMRを除けば、残りのARとSRの出現率が比較的低い数値を記録していることが確認できました。このように主要アイテムは低く出現する一方で、「Erangel」では弾倉、拳銃、グレネードなどのアイテムがより高い割合で出現するため、「Erangel」の役割は先に述べたオリジナルバトルロイヤルのコンセプトに合わせたゲームプレイを提供することと考えていました。



<現在のアイテムカテゴリー別「Erangel」 / 「Sanhok」比率>


しかし、今回のテストでは、より大きく「Erangel」の出現率を調整することにしました。相対的に多く出現するハンドガン、弾倉、グレネードの出現量を下げ、ゲームプレイに重要な役割を果たす武器や装備の出現量を約10%〜20%上方調整しました。また、カテゴリー別のアイテム出現量を「Sanhok」と同様の比率に合わせる予定ですが、各マップ固有の特性や特化された武器の数量の差を考慮して調整作業を実施しました。上記説明させていただいた通り、大きく調整を行いますが、“「Erangel」特有のスタイルを維持しながらプレイヤーが不便を感じない量で調整する”ことを最優先として取り込む予定です。そうではないと「Erangel」はただの面積が広い第2の「Sanhok」になってしまいますので。

「Erangel」を総合的に見て、地域別にアイテム出現に対するバランスが崩れ、これによってプレイヤーは一貫されてないアイテムを獲得している現象が生じております。このような側面からして「Erangel」は単純な作業だけでは根本的な問題が解決できるわけではないことを認識しており、“マップの特性を更に生かし、プレイヤーにおいてアイテム獲得に対する一貫した経験”を最大限に提供するために、しっかりと議論や研究を重ね、改善できるように出現率/出現量を段階的に調整していく予定です。
今回のテストを通じて、これまでよりも、序盤のファーミングをより楽に経験できると思います。もちろん着陸地点によって個人差はあると思いますが交戦に必須である主要装備をより早く、簡単に獲得して序盤に積極的な交戦ができると期待しています。また、これらの変更によって他の問題が発生するかもしれないことも念頭に置いているので、直接プレイしていただき、フィードバックを頂ければ、今後の開発方向に反映して新たな改善案を見つけられるよう努力いたします。皆さんからの沢山のご意見、ご要望をお待ちしております。


今後の課題

先程説明させていただいた通り、出現率の調整だけでは本マップにおける問題を究極的に解決することはできないため、これらに連携している、様々な要素をこれから徐々に変更/適用していく予定です。例えば出現率が上昇し過ぎて序盤の交戦頻度が上がると、後半の電磁パルスの大きさに比べ、プレイヤー数が足りなくなり、次のフェーズまで待機しなければならないといった状況もあり得ます。ゲームのプレイ時間やプレイヤーパターンなどのスタイル変化も確認しながら、それを元にした設定値を調整することも方法の一つとして考慮しています。このように、今後の開発/テスト内容は、準備ができ次第、お知らせいたします。

私たちは“バトルロイヤルのオリジナリティを活かし、その中で最高のゲームプレイを提供すること”、この目標のために、これからも努力していく予定です。今回の「Erangel」リマスタープロジェクトもそのための大きな背景として考えて頂ければと思います。私たちの開発モットーは明確に決まっていますが、その過程において、常にオープンマインドな開発を目指していくことをお約束いたします。たくさんのご参加、およびフィードバックをお待ちしております。

ありがとうございます。

PUBG開発チーム一同