PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS NEWS
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DEV.BLOG 2019.02.21
【開発】FPS設定による連射スピード関連のお知らせ
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 最近、PCのフレームレート(FPS)設定によって銃器の連射スピードが異なる問題が、PUBGにて発生していることを把握しております。本日はPUBG開発チームからフレームレートによる銃器連射スピードの差が発生した背景と、解決できるようにどのような努力をしているか簡単にでもお話できればと思います。 PUBGでは銃器を3点バースト又は連射時にタイマー、トリガーと呼ばれる装置を使っております。タイマーは事前に設定された時間になったら指定された機能を実行する役割をしていますが、この時発生する固定の遅延現象がライブサーバーの連射スピードに直接的な影響を与えていました。タイマーに設定された時間が訪れ、指定の機能が実行される時、タイマーは各フレームの間ではなく一番近い次のフレームに指定された機能を実行することになります。これにより、銃器の連射時に継続的に固定の遅延現象が発生することになります。 このようなタイマーの実行、連射スピードに差(誤差)が発生され、その誤差はプレイヤーのFPSが低いほど、フレーム時間が高いほど発生する可能性が高くなります。また、PUBGはフレームごとに一発のみが許容されているため、完全自動で射撃する時に発生する細かい誤差が溜まり、理論的には連射スピードが速いほどこの現象に対して影響される可能性が高くなります。そのため、FPS設定によって連射スピードが異なるように見えていました。 解決方法 上記のような現象を補うため、今回のテストサーバーのアップデートでは、補完作業を実施いたしました。今回のアップデートでの調整を通じて各フレーム時間に存在していたタイマーの遅延を抑えることに集中しました。これによりタイマーと連射スピードの差異を最小限まで抑えることができるかテストしてみたいと思います。 この方法が完全な解決方法になるとは言えませんが、平均的に発生する誤差の頻度が0に近くなると思います。また次の射撃でも適切な遅延時間が適用されるようにして連射スピードが一貫的に維持できると期待しております。 追記いたしますと、今回の改善で連射スピードが安定し、FPS環境の影響がなくなることで一部のプレイヤーは、以前と比べ銃器反動の調整を難しく感じる可能性もあります。これはフレームによる連射スピードが異なる現象が修正されたことによるものであり、銃器に関するバランス調整ではございませんのでご注意ください。 今後の計画 私たちは今回の方法を通じて、平均スペックのPCとハイスペックのPCプレイヤー同士の差が縮まることを期待しております。 まず、テストサーバーにて上記の内容を適用いたしますが、この変更をすぐライブサーバーに反映する予定はございません。テストサーバーに機能が適用された期間中に皆さんから頂いたフィードバックや内部データの分析の上、慎重を期して今後ライブサーバーに反映させていただく予定です。 いつも貴重なご意見、誠にありがとうございます。 今回のパッチに対してもたくさんのフィードバックをお待ちしております。 ありがとうございます。 PUBG開発チーム
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DEV.BLOG 2019.01.23
【開発】「Vikendi」マップのアイテム出現率のバランスについて
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 私たちが雪をテーマにしたマップ「Vikendi」をリリースしてから一か月が経過しました。最初に、新しいマップについてのフィードバックをくださったすべてのプレイヤーの皆さんにお礼申し上げます。今回、いくつかのフィードバックを集め、ゲーム内データを分析し、それに対処するための最適な方法の計画を立てたいと思います。雪塵が積もっている今、私たちの調査結果や「Vikendi」の計画を明らかにする時がやってきたのです。 バランス調整はゲームに大きな影響を与える重要な作業であるため、皆さんのフィードバックを基に、開発チームは継続して改善が可能な点を見直しています。 これらの分析や見直しを受けて、皆さんのフィードバックや私たちの内部データを基に、「Vikendi」におけるアイテム出現率のバランスの修正を行っています。この開発ノートの中で、初期の設計目標に関する更なる詳細と、1月23日にテストサーバー上で展開される予定のアイテム出現率の調整に関する情報をご紹介します。 ※この修正された確率は最初にテストサーバーに適用されます。テストサーバーは1月23日にオープンする予定です。 「Vikendi」のアイテム出現率のバランスにおける当初の意図 最初に「Vikendi」を設計した際の私たちの目標は、他のすべてのマップと同様の特性を実装し、このマップにただ雪を追加するだけではなく、むしろPUBGを楽しくするような中核を成す要素を実装することでした。言い換えると、最終目標は、様々な環境のあらゆる点で生存と戦闘のバランスを維持しながら、各マップをはっきりと区別し、プレイヤーの皆さんに多種多様な体験を提供することです。 「Vikendi」は、特にSMGに焦点を当てて設計され、使いやすさを最大限に活かしています。確率的に、SMGとSMGのアタッチメントの出現率は、ARと比較すると7:3の割合で出現するよう設定しております。この出現率によってプレイヤーは戦闘のために素早く武装することができ、また戦闘の序盤で十分なアタッチメントや弾薬を有することで、ARを装備したプレイヤーとSMGを装備したプレイヤーを同等の条件にすることが開発チームの意図でした。 「Vikendi」のアイテム出現率の再調整における詳細 前述したように、「Vikendi」はSMGのガンプレイに焦点を合わせるように設計されたため、アイテムの出現率における解決策は、ただマップをARであふれさせ、バランスが取れていると見なすことではありません。バランスをとるために、Tommy Gunの出現率を著しく減少させ、新しいSMGであるBizonを導入する予定です。しかし、私たちは現在の『PUBG』の状況において、ARが強力で万能な銃だと理解しているため、ARの出現率を少し増加させ、それほどレアだと感じさせないようにする予定です。下記の表でこれらの銃の出現バランスを確認することができます。 SMGの出現率を減少させ、ARの出現率を増加させました。 アイテム名 変位率 AR(合計) +20% Bizon +新武器 Tommy Gun -52% 上記のアイテムの出現率の変更に加えて、いくつかのSMGアタッチメントの出現率を増加したため、SMGはゲーム序盤で使用できる強力な武器のままであり、中盤から終盤にかけても信頼できる武器として通常通り使用できます。 SRの出現率はそのままに、DMRの出現率を減少させました。 アイテム名 変位率 DMR(合計) -16% DMRは『PUBG』で最強といっても過言ではない武器であり、「Vikendi」の雪の積もる平野での利用価値は非常に高くなっております。そのため、ARの出現率を増加させ、「Vikendi」での戦闘はできるだけ狭い範囲にとどめることにし、DMR出現率を少し減少させました。SRの現在の出現率は変更しておりません。 4倍スコープの出現率を増加させました。 <各マップの最初のパルスでのスコープの獲得に関するグラフ、2018/12/24 ー 2019/01/05 期間中のデータ> グラフが濃い部分:アイテムを捨てた比率 / 薄い部分:アイテムを獲得した比率 高性能のスコープの出現率の増加を希望するフィードバックもいただきました。しかし、ARの出現率が増加したため、高性能スコープの出現率は、現在と同じ比率にしたいと思います。その代わりに、マップが縮小されていないのに小範囲での戦闘になってしまうという、中範囲での戦闘を改善するために4倍スコープの出現率を増加させたいと思います。 ヘルメット(レベル3)の出現率を減少させました。 アイテム名 変位率 ヘルメット(Lv3) -49% アーマー(Lv3) -36% 「Vikendi」のアイテム出現リストにヘルメット(レベル3)を追加したことにより、「Vikendi」のヘルメット(レベル3)に関するフィードバックが多く寄せられました。ヘルメット(レベル3)は、マップで出現するSRにより1発のヘッドショットで戦闘不能となってしまうことを防御する唯一のアイテムです。そのため、ヘルメット(レベル3)をワールドスポーンで出すようにするという決断に関しては、賛否両論のフィードバックが寄せられました。 マップ内で手に入れることができるヘルメットにより、一発のスナイパーショットでプレイヤーが戦闘不能となるケースは減少しましたが、ゲームが終盤に進むにつれて、生存している多くのプレイヤーは、ヘルメット(レベル3)を着用している状況が発生することになりました。両方のフィードバックを念頭に置きつつ、中間的なアプローチを取り、ヘルメット(レベル3)は「Vikendi」のマップで出現はするものの、出現率を約49%にすることにしました。また、全てのレベル3装備のバランスを保つために、ミリタリーベスト(レベル3)の出現率を減少させ、36%にしております。 <各マップで最初のパルス内でのヘルメットの獲得に関するグラフ、2018/12/24 - 2019/01/05 期間中のデータ> グラフが濃い部分:アイテムを捨てた比率 / 薄い部分:アイテムを獲得した比率バックパックの出現率を増加し、SRアタッチメントの出現率を減少しました。 アイテム名 変位率 バックパック +11% SR(マズル、マガジン) -40% その他のフィードバックでは、特定のSR/DMRアタッチメントに関するご意見をたくさん頂きました。今回の出現率の変更により、これらのアタッチメントの出現率を減少させ、アイテムの新しい出現率がどのような影響を及ぼすのか、しばらくの間観察をしていきたいと考えます。 各獲得率と出現率を下記のグラフで示されているように調整しました。 <各マップで最初のパルス内でのバックパックの獲得に関するグラフ、2018/12/24 - 2019/01/05 期間中のデータ> グラフが濃い部分:アイテムを捨てた比率 / 薄い部分:アイテムを獲得した比率 <各マップで最初のパルス内でのSRとDMRの獲得に関するグラフ、2018/12/24 - 2019/01/05 期間中のデータ> グラフが濃い部分:アイテムを捨てた比率 / 薄い部分:アイテムを獲得した比率 <各マップで最初のパルス内でのSRとDMRアタッチメントの獲得に関するグラフ、2018/12/24 - 2019/01/05 期間中のデータ> グラフが濃い部分:アイテムを捨てた比率 / 薄い部分:アイテムを獲得した比率 プレイヤーの皆さんから「Vikendi」に関するフィードバックを多数いただき、『PUBG』チームは大変嬉しく思います。皆さんが望まれているように、すぐには調整できないこともしばしばありますが、このような変更を追加する決定を下す際には、多数の要因について考えなければならないため、ご理解いただけますと幸いです。私たちの次の段階は、私たちがここで使用した方法の多くを用い、各マップをユニークに、そして特別になるよう特徴を明らかにし、それを強化することです。毎回、貴重なお時間を割いてフィードバックを送っていただきありがとうございます。新しいバランスの変更についての皆さんのご意見を楽しみにしています。テストサーバーに積極的に参加し、いくつかのマッチをプレイし、どのように感じたか、是非お聞かせください! よろしくお願いいたします。 『PUBG』チーム
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DEV.BLOG 2018.12.21
【開発】不正プログラム対応の関するアンチチートチームからのお知らせ
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 前回のFIX PUBGキャンペーンの開発ノートにてお約束しました、アンチチートチームの努力の成果に関する詳細をご共有いたします。今回の記事では、アンチチートの進展についていくつか共有したいと思います。 より分かりやすくこの開発ノートを読んでいただくため、FIX PUBGキャンペーンのFIX LOGとは異なりますが、下記の目次をご確認ください。 ・技術的対策の強化 ・アンチチート対策機能の改善 ・ハッキングプログラムユーザーへの対応の処置の改善 ・Steamシステムの脆弱性への取り組み ・法的手段の強化 技術的対策の強化 今までPUBGのゲームに対し、チートプログラムによる様々な種類の攻撃が行われてきました。そして、それらの異なる種類の攻撃に、複数のセキュリティ対策を活用し対応してきました。まず初めに、一般的にどのようにしてこのチートプログラムは機能し、その機能を基にどのような機能改善を行ったのかについてご説明いたします。 ① チートプログラム(exe)とゲーム(exe)を起動した際に、RAM上で同時に関連データを読み込みます。 ② ゲームプロセス、または第三者団体が提供するゲームのアンチチート対策から、デフォルトの保護を有効にします。 これは、このプロセスにアクセスし他のプロセスをブロックするための事前保護機能です。 ③ チートプログラムプロセスは、②からの保護機能を無効にし、ゲームプロセスのメモリにアクセス*することを可能にします。 *アクセスができるということは、ゲームに関する情報を自由に変更できるということです。 これに使われる代表的なチートは、DKOM、プロセスハロウイング、SSDDフッキングなどです。 ④ ゲームメモリプロセスへアクセスできるチートプログラムは、様々なデータを収集、修正、またはコピーし、本来ゲーム内では提供していない不正機能を提供します。代表的に使われている機能はDLLインジェクションとコードインジェクションです。 DLLインジェクション: DLLファイルを特定のプロセスにインジェクトします。WindowsのLoadLibrary() APIを使用します。 コードインジェクション: 対象のプロセスにインジェクトを実行します。WindowsのCreateRemoteThread()を使用します。 ⑤ 確保されたメモリスペースは、本来ゲーム内にない機能を提供するために、自由に読み込み、または、改ざん/修正されます。 DLLインジェクションは最も古く、また最も広く使用されたハッキング方法です。DLLインジェクションは特定のDLLファイルを強制的にゲームプロセスにインジェクトします。この攻撃が成功すると、このDLLコードは、あたかもそれがオリジナルコードであるかのように信頼されます。そのため、このゲームプロセスは、フックされたデータやハイジャックされたデータのDLLを使用し、ハッカーの望むままに改造することができるのです。アンチチートチームはDLLインジェクション攻撃をブロックすることに取り組んできました。開発の初期段階においては、SteamやDiscordなどのプログラムをPUBGプロセス上でDLLインジェクションを試行したり、悪質なコードと認識されたりするなどの、互換性の問題もありました。しかし、継続的な改善を通して、ほとんどの互換性の問題を修正し、多くのDLLインジェクション攻撃を防ぐことができました。現在は、PUBGのプロセス上にDLLインジェクション攻撃を利用し、何らかの有効な影響を及ぼすことはほぼ不可能でしょう。 カーネルドライバ攻撃も最近頻繁に検出されます。カーネルドライバは、ハードウェア間の接続や、特定の権限下で実行するプロセスを見出すために必要なファイルです。カーネルドライバは大部分のアンチチート対策を回避することができ、一般的なユーザーの権限よりも高い権限で実行することができます。そのため、この検出は非常に難しくなっています。更に、Windows OS が権限のないカーネルドライバを内部でブロックしているにも関わらず、セキュリティ違反を悪用したり、不正な証明書を取引し、権限のないカーネルドライバがあたかも合法であるかのように利用されている事例も多くあります。DLLインジェクションをブロックするのと同じ方法を使用してこの種類の攻撃を防ぐこともできましたが、Windows OSにて新しい脆弱性が継続的に発見されたため、この方法は非常に効果的ではなくなりました。さらに、多くのアンチチート対策は、悪質なコードによって使用されたものと非常に似た方法を用いていたため、見分けることが難しくなったのです。そのため、アンチチートチームは、カーネルドライバを使用する攻撃に効果的に対処するため、最優先で暗号化を行い、ハッカーに悪用される可能性があるメモリ領域を保護しています。また、より広い領域の範囲に対してこの方法を適用させるために、最善を尽くしています。私たちは、クライアントとサーバー間の通信プロトコルを暗号化したり、クライアントの結果値を再検証することで、様々な技術的な対応を強化しています。そのため、ハッキングプログラムに対する戦いで先頭を切るために努力しております。 アンチチート対策機能の改善 上記で説明した技術的対策に加え、ゲームプロセス領域を保護するためにPUBGは外部のアンチチート対策を活用しています。私たちは「BattlEye」と「Uncheater」という、2つのアンチチート対策機能を現在使用しています。この対策を通じてゲームプロセス領域を保護し、アンチチート対策を回避するための様々な試行を検知します。このようなアンチチート対策に加え、ユーザーの皆さまの行動パターンを分析する学習技術を適用し、ハッキングユーザーが使用している、ゲームの通常の操作を妨害するための異常なゲームパターンやアクションを検知できるシステムを構築しました。このようなシステムを構築している過程で、ゲームのセキュリティ強化を支援してくれる、多数の経験豊富なアンチチート対策会社やトップランクのエンジニアとの共同取り組みを行いました。今後も新しい攻撃手段を研究し、このような攻撃に対して防御できる技術を開発するため、私たちは引き続き、より多くのアンチチート対策会社と協力していきます。 ハッキングプログラムユーザーへの対応の処置の改善 上記でも述べた、技術的な対策を設けておりますが、すべての不正プログラムを完璧にブロックすることは現実的に難しい点があります。私たちの解決策の先を行こうとするハッキングプログラムに対し、このようなプログラムがゲーム内で使用されているかどうかを検知し、すぐにブロックするよう努めています。アンチチートチームは、約3TBのゲームログ、60以上ものチートログの種類、1日平均約1,000万の報告を分析しています。このデータの海の中から、異常なパターンを示しているユーザーを選定し、アカウントが停止しております。また、不正プログラムのパターンを定期的に更新し、PCワクチンのような解決策となるようなデータベースを作成しています。このコンパイルされたデータを基に、既知の不正プログラムを使用するユーザーのアカウントを、引き続きアカウント停止処分しております。不正プログラムを検知し、このようなユーザーを迅速にアカウント停止するための私たちの戦いは続きます。それと同時に、プレイヤーの皆さんに、関連したニュースのアップデートを共有するシステムの改善にも取り組んでいます。FIX PUBGキャンペーンの一環として挙げられている例の1つは、8月23日のアップデート以降ゲーム内で使用されているフィードバック報告システムです。このシステムが実装されてから11月30日まで、プレイヤーの皆さんから約1億以上の報告が寄せられました。1回のマッチで複数の報告を受けたユーザーの83%は、永久的にアカウント停止処分となりました。皆さんの報告が、公平なPUBGを作るための大きな手助けとなっています。下記は、8月23日から11月30日の、週間フィードバック報告のデータです。 FIX PUBGキャンペーンの一環である、ハードウェアでのアクセス禁止についてもご説明いたします。11月19日より、ハードウェアでのアクセス禁止が開始されました。アクセスを禁止する方法は非常に慎重を期すため、インターネットカフェや公共のコンピューターが不公平となるような影響を受けないよう、確実に行っています。無害なPCに損害を及ぼさないように、どのハードウェアのアクセスを禁止するかをより慎重に選択しております。特定のハードウェアのアクセスが禁止されたら、下記のスクリーンショットにあるメッセージが表示され、そのハードウェアでは今後一切PUBGをプレイすることができなくなります。ハードウェアのアクセス禁止に加え、マクロマウスの禁止も開始しました。マクロ機能を使用する方法を通して不公平な利益を提供するすべてのデバイスに対して、この取り組みを拡大していく計画です。 現在、24時間年中無休で、100名以上のモニタリング担当メンバーが世界中のハッキングプログラムの販売者(ウェブサイト、メッセンジャー、Discordなど)を監視しています。ハッキングプログラムの情報を交換している様々なコミュニティも注意深く監視されているため、PUBGのセキュリティを脅かすいかなる要素も、すぐに検知され対処するために努めております。 改善された過程を通じて、ハッキングプログラムに対して迅速に対応することができるようにしており、目標はハッカーがゲーム内で活動することができないよう、早く先手を打てるようにすることです。 同じマッチにいる他のプレイヤーがアカウント停止処分された場合、ゲームプレイ中にプレイヤーに表示されるリアルタイム警告のシステムが、ライブサーバーにも適用されました。リアルタイムで、異常なゲームプレイのパターンを検知、またはゲームプレイ中にユーザーがハッカーであることが確認された場合、アカウントは停止処分となります。その際、ゲームは引き続き行われ、キルログが表示される場所に、すべての他のプレイヤーに対して通知が送られます。このシステムにより、私たちが行っているアンチチート対策に対するユーザーの疑問を一部解消できるのではないかと信じております。 Steamシステムの脆弱性への取り組み ゲーム内に適用されている方法とは別に、私たちは外部プラットフォームにおける脆弱性の改善も行っております。ご存知の通り、PUBGユーザーはSteamプラットフォームを使用しているユーザーが多いです。このプラットフォームにあるいくつかの欠点が、不正利益のために悪用されたこともあります。通常の処置でハッキングプログラム使用ユーザーを罰せられるよう、私たちはSteamとこの点を改善し、脆弱性に対処しました。実際起こったいくつかの例をご紹介します: Steamファミリーシェアリングシステムにある欠点を利用し、SteamとPUBGのブロックを回避・PUBGを購入したアカウントがPUBGを購入していないアカウントとゲームを共有するために、 Steamファミリーシェアリングシステムを使用した場合、ファミリーシェアリングしてもらったアカウントがゲームをプレイできなくなるようブロックしました。 Steamの最低返金要件を満たすためにSteam上のゲームプレイ時間を改ざんし、 長期間ゲームをプレイしているにも関わらず返金をしてもらい、実質無料でゲームをプレイ・PUBGのプレイ時間を計算する方法やSteamユーザーのソフトウェア返金要件を強化するために、 Valve Corporation(Steamの運営会社)と協力し、上記の出来事が二度と起こらないようにしました。 Steamプラットフォームが構成されている方法に起因し、ベータテストサーバーとテストサーバーが異なる環境であるとみなす事実を悪用し、 ライブサーバー上でアカウント停止されたアカウントがテストサーバーにアクセスして不正プログラムを使用・システムを変更したため、アカウント停止記録が全サーバー間でチェックできるようになりました。 アカウント停止記録は、ライブサーバー、テストサーバー、及びその他のサーバーで共有されるため、 1つのサーバー上でアカウント停止されたユーザーは、他のサーバーも使用できなくなりました。 システムの脆弱性の悪用に対抗するため、Steamとの密接な協力関係を強化しながら、システムを引き続き改善していきます。 法的手段の強化 公平なゲーム環境を妨げるハッキングプログラムはブロックされる必要があり、ハッキングプログラムを開発、助長、及び売却した誰もがゲーム界から追放されるべきだと考えております。ハッキングプログラムの拡散を防ぐために、私たちは法執行機関や海外の行政機関と協力し、自国や海外を問わない法的手段を強化しています。下記は2018年に執行された法的手段の結果であり、CNリージョンでは、テンセントとの提携を通じて以下の成果を出すことができました。・2018年1月に中国の連雲港市で41名を逮捕・2018年2月に中国の淮安市で3名を逮捕・2018年2月に中国の襄陽市で11名を逮捕・2018年4月に中国の南京市で141名を逮捕・2018年4月に中国の淮安市で1名を逮捕・2018年8月に韓国の大田地方警察庁が6名を逮捕・2018年9月に中国の温州市で1名を逮捕・2018年10月に中国の唐山市で3名を逮捕・2018年10月に中国の温州市で34名を逮捕・2018年10月に韓国の陽川警察署が11名を逮捕 上記にある結果に加え、私たちは現在、大韓民国警察庁、法律事務所、著作権保護機関と共にハッキングプログラムを販売している会社の調査を行っており、この調査を通してハッキングプログラムの開発者を追跡しています。調査の結果が出次第、すぐに皆さんにもお知らせいたします。 終わりに 『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』は、一度に100名のユーザーがプレイするバトルロイヤルゲームであるため、ハッキングプログラムユーザーがたった1名いるだけで、他の99名のプレイヤーに影響を及ぼし、ゲームプレイにも致命的な影響をもたらすこととなります。私たち全員は、その他のゲームより、PUBGにはより高いレベルのセキュリティを保つ必要があることを認識しています。 開発ノートでご説明したように、アンチチートチームは様々な観点から「公平なゲームができる環境の設立」に一生懸命取り組んでおり、この取り組みに引き続き専念していきます。今回ご紹介した内容は、私たちの取り組みにおける第一歩であり、ハッキングプログラムとの戦いのために、新たなアンチチート技術の研究や開発が終わることはありません。 私たちを信頼してくださっている全ユーザーの皆さんに感謝いたします。皆さんの信頼にお応えできるよう、最善を尽くします。ありがとうございます。 『PUBG』アンチチートチーム
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DEV.BLOG 2018.12.08
【開発】冬をテーマにした新マップ「Vikendi(ヴィケンディ)」公開!
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 12月7日テストサーバーを通じて冬をテーマにした新マップ「Vikendi」が、プレイできるようになりました。まだテストサーバーにアクセスしていない方や、「Vikendi」マップにどのような物が存在しているか知りたい方のために、「Vikendi」のマップをご紹介いたします。 「Vikendi」は6×6サイズの冬をテーマにした島マップです。「Vikendi」のマップの大きさは中くらいで、「Erangel」や「Miramar」より少し小さく、「Sanhok」よりは少し大きいサイズになります。 「Vikendi」の3分の2が雪で覆われており、雪のフィールドや枯れ木を見るとその寒さを推測できるでしょう。マップの南側は雪が少なく少し暖かい場所かもしれません。そして「Vikendi」には海水が氷っているユニークな場所があります。氷の上を歩いたり、氷った水にはまった船や車両に入ることができ、戦略的に非常にユニークな要素になります。 「Vikendi」の雪の気候に適した建築様式もよく見られます。「Vikendi」マップの南側の大都市近くでは「Erangle」、「Miramar」や「Sanhok」では見ることができなかったユニークなデザインの建築物を見ることができます。 以上が「Vikendi」マップの全体像です。それでは、いくつかの主要な都市と、その周辺を取り巻く環境を次の表で見ていきましょう。 都市の名前 説明 Zabava Zabavaは港の近くにある、古い小さな町です。 時々港から来た船乗りが、この町に訪れてホテルに泊まることもあります。たくさんの古く小さい家が広がっています。 Cosmodrome Cosmodrome 今はもう使われていない宇宙センターです。発射台にある決して宇宙へと飛び立つことがなかったロケットから分かるように、Cosmodromeの中の時間は止まったままです。巨大なドーム型の作業場、メンテナンス中の宇宙船、破壊された高い塔が、訪れた人々に強烈な印象を与えます…。 Trevno Trevnoは「Vikendi」の東側に位置し、「Vikendi」より暖かいどこかに移住する資金を持っていなかった人々が住んでいる、所謂「Vikendi」の介護施設として知られる村です。村の片側は灯台で、Trevnoのランドマークです。この村は、村全体壊滅させた、パイプラインの爆発と空襲を受けました。 Goroka Gorokaは凍った湖が特徴の町です。この場所では、階段式広場と町を囲む凍った湖にて熱い戦いが広がることが予想されます。 Dobro Mesto Dobro Mestoは「Vikendi」で最も長い歴史が持つ場所です。中央広場と時計塔から過去の栄光を知ることができます。「Vikendi」で最も大きい都市の1つであるため、アイテムを回収するべく、多くのプレイヤーがここに降り立つことが予想されます。 Podvosto Podvostoは川で分かれており、川に沿って建物が両側に並んでいる町です。2つの町を繋ぐ長い橋があり、ゲームが始まった時、激戦区になることが予想されます。 Cement Factory 名前から推測できるように、この地区は以前大規模なセメント工場でした。この工場では主に「Vikendi」で最も一般的な鉱物である石灰岩を取り扱っており、「Miramar」の工場地区に非常に似た多くの構造物があります。 Castle Castleは大きい川の中央に位置し、人々に「Vikendi」の過去を思い出させるランドマークの一つです。Castleへ続く道はわずかしかないため、隠れたり、身を守るためには完璧な場所です。城の先端に登り、敵を見渡すのにこれ以上いい場所はありません。 Dino Park Dino Parkは、「Vikendi」がかつてどれだけ栄えていたかを示す場所です。Dino Parkは70年代をテーマにした遊園地で、ジェットコースター、バンパーカーや迷路と言った様々な種類のアトラクションであふれています。戦闘に疲れた時はDino Parkを訪れ、休憩してみてはいかがですか? Volnova Volnovaは「Vikendi」で最も繁華な大都市の1つです。中世に建てられた都市であるため、いまだに年代物の石壁や昔ながらの狭い道を見ることができます。多くの建物が立ち並んでいるので、アイテムを回収するために多くのプレイヤーがここに降り立つでしょう。 Cantra Cantraは「Vikendi」の端に位置した、海の近くにある村です。村の中には天然温泉があり、かつて旅行者を惹きつけていた場所と思われます。温泉と海。ここは戦場だけでなく、美しい光景も併せ持った場所です。 Winery Wineryは「Vikendi」で最も暖かい場所です。ブドウを育てられる唯一の場所だったため、「Vikendi」の貴族や富裕層の中で人気の都市でした。ある日、原因不明の地盤崩壊により都市が衰退してしまいましたが、未だこの町の過去の栄光を垣間見ることもできます。 ・Cosmodrome ・Goroka ・Cement Factory ・Castle ・Dino Park ・Winery 「Vikendi」には上記で述べた都市以外にも、たくさんののユニークな特徴を持つ場所が、プレイヤーの皆様を待ち受けています。始まりの島で雪で遊んだり、足跡を残して絵を描くことだってできます。さらに、新しいG36Cやスノーモービルが「Vikendi」のユニークさと楽しさを高めてくれます。テストサーバーは 「Vikendi」のライブサーバーアップデートまでオープンする予定ですので、たくさんのご参加をお待ちしております。 「Vikendi」でお会いしましょう! PUBG開発チーム&コミュニティーチーム
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DEV.BLOG 2018.12.07
【開発】βシーズン2 「タイトルシステム」について
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 ランクシステムの実装から早くも2ヶ月が経ちました。 β版ではありましたが、これには多くの改善要素があると感じました。 これまでのβシーズン1にて、プレイヤーの皆さんから最もフィードバックを頂いたのはドン勝(1位)が最終的な目標であるバトルロイヤルというジャンルにも関わらず、消極的なプレイだけでも上位ランクに行けてしまうといった点でした。また特定のランク間でグラインドすると簡単にランクが上がってしまう現象も問題となっていました。 生存することが究極的な目標であるPUBGでは、他人との競争よりも自分自身との闘いを通じて実力を上げる、つまり成長こそがポイントだと考えています。そこで我々は今回のβシーズン2でこういった目標をより重要視するべく、生存タイトルを獲得する方式に改編を行いたいと思います。 新しく改編される生存タイトルシステムではプレイヤーがPUBGを頑張ってプレイするとそれに相応しいタイトルが獲得できるようにシステムを設計しました。 詳しいことは下記内容を参考してください。 シーズン2生存タイトルシステム改編 1. 振り分け戦の廃止及び名称変更 他プレイヤーとの競争によって自分のランクが決まるシステムではなく、自分自身との闘いを通じて成長を基本とするシステムを目的にするため、これまで存在した振り分け戦を廃止しました。 シーズン1におけるランクポイント(RP)は生存ポイント(SP)に変更されます。βシーズン2スタート後、一度もプレイしたことがないプレイヤーはタイトル無し(Untitled)、一度でもゲームをプレイするとSP1の状態である「初心」段階でシーズンスタートになります。βシーズン1で獲得したRPを保有している場合は前シーズンの成績をSPに反映するソフトリセットが適用されます。 ※マッチメイキングのMMRはタイトルシステムと関係ありません。生存タイトルシステムが終了されてもMMRはリセットされません。 2. タイトル段階の追加及び降格システムの廃止 生存タイトルシステムはPUBGをプレイし続けるだけで一定の等級まではタイトル獲得ができます。その中において専門以下の(初心、新参、老練、熟練、専門)段階を細分化しました。達人以上(達人、生存者、唯一の生存者)のタイトルからは段階はありませんが、高い順位やキルなど、ゲーム内プレイデータを中心に獲得できるSPが決まるシステムとして改善しました。 そのため、上位のタイトルを獲得するにはより精密なプレイや長いプレイタイムが要求されるでしょう。 そして単純に運要素で決まることではなく、自分が成長していく目標のため降格システムも廃止しました。 また、各モード(SOLO/DUO/SQUAD)で獲得したSPが同等な価値になるためにSP獲得の効率も調整する予定です。 3. 唯一の生存者タイトルの追加 1. 「唯一の生存者」タイトルの条件 「唯一の生存者」タイトルは、タイトルの中でも上位1000位までのプレイヤーに与えられる最終段階のタイトルで、獲得するには他のプレイヤーより長い時間や努力が必要になります。他のタイトルは要求されるSPに到達した時点で維持できますが、「唯一の生存者」タイトルは シーズン中にプレイしながら守らなければ維持ができないことが特徴になります。 2. リーダーボードの改善 「唯一の生存者」プレイヤーを記念するためにリーダーボードを改善しました。「唯一の生存者」プレイヤーの現況はリーダーボードで確認でき、2時間ごとに更新される予定です。 ※もし「唯一の生存者」プレイヤーがラストプレイの後、一週間プレイしてない場合はリーダーボードから除外されます。 4. ロビー内にタイトルアイコン表示 ※画像は開発中のものです。 ゲーム起動後、ロビー画面で各モード別に獲得されたタイトルアイコンはニックネームと共に表示されます。タイトルアイコンは各モードに合わせて変更されます。これでチームメンバーがお互い獲得したタイトルを確認することができます。 生存タイトル別報酬 ※画像は開発中のものです。 上位タイトルを獲得するために頑張ってプレイした皆さんに報酬を追加しました。βシーズン2にはモードや視点に関係なく、達成された最高タイトルを基準に報酬を支給する予定で、該当する報酬は次のシーズンの開始時に支給される予定です。 ※画像は開発中のものです。※報酬の対象は「新参」から「生存者」までで、リストはゲーム内ロビー「SEASON-OVERVIEW」ページでタイトル情報と共に確認できます。また「唯一の生存者」を獲得した上位1000位のプレイヤーは特別報酬が支給されます。 新しい生存タイトルの実装日程 既存のβシーズン1は2018年12月12日を最後に終了予定になります。新しいβシーズン2は2018年12月7日からテストサーバーに実装され、2018年12月19日からライブサーバーに適用される予定です。 βシーズン1の残り期間中、我々開発チームは最大のデータを分析し、プレイヤーの皆さんにもっと愛されるPUBGを作るために努力していきたいと思います。また、既存のランクシステムを改編して満足度を上げつつそれを記念できる環境作りを目標にしています。皆さんからのたくさんのフィードバックをお待ちしております。 βシーズン1に参加しているプレイヤーの皆さんに心から感謝いたします。 もうすぐ実装されるβシーズン2にもご期待下さい!ありがとうございます。 PUBG開発チーム
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DEV.BLOG 2018.11.20
【開発】FIX PUBGキャンペーンについて
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 「FIX PUBGキャンペーン」の開始以来、PUBG開発チームは、すべてのプレイヤーにとってより快適で公正なゲーム環境を作ることを最優先課題としております。 私たちのリソースは、最初のキャンペーンスケジュールに従って10月にはキャンペーンを完遂出来るよう全力で注ぎ込まれていました。 しかし、FIX PUBGとは異なる、いくつかの安定性の問題の関係でキャンペーンの進捗状況をご共有することができませんでした。大変申し訳ございません。 本来のスケジュールと比べると多少遅れてしまいましたが、本キャンペーンについてご共有させていただきたいと思います。 私たちの課題とその方向性をご説明しながら、プレイヤーの皆さんと積極的にコミュニケーションを取る機会を作っていきたいと考えております。 FIX PUBGのゴール 本キャンペーンの最初に述べたように、私たちにとって最も重要な要素は次のとおりです。私たちは主に4つのトピックに基づいてPUBGの品質を向上させることに取り組んできました。トピックごとの進捗状況についてご説明し、今後改善していく内容についてご案内させていただきます。 ・クライアントとサーバーのパフォーマンス最適化による快適な環境でのゲーム体験 ・利用可能な全ての手段を使用した、不正防止対策による公正なゲームプレイ ・マッチメイキングのロジック改善によるマッチメイキングバランスと待ち時間の改善 ・プレイヤーに不便さをもたらすバグの修正および利便性の改善 クライアントのパフォーマンス 今回のキャンペーンでは、クライアントのパフォーマンス、特に勝敗に大きな影響を与える可能性のある特定の状況にて(たとえば、パラシュート降下、最後のブルーゾーンでの最接近戦など)、公平で円滑なゲーム体験をご提供することに重点を置いて最適化に取り組んできました。 そのため、通常のフレームの増加などゲーム全体につきましては最低限の最適化を行うことに済みましたが、上記の特定の状況でのパフォーマンスの最適化は非常に有意義な成果を遂げることができました。 <マップパフォーマンス測定用ツールを通じたフレームレート分析> マップパフォーマンス測定用ツールを利用し、様々なパフォーマンスの改善がフレームにどのような影響を与えたかを分析した結果、fpsの上昇効果を確認することができました。 具体的に説明させていただきますと、レベルストリーミングを最適化し、移動中のレベルローディングに伴う負荷を減らしております。以前と比較して、1レベルをロードする平均時間は14.4秒から5.6秒に減少しました。 「Physics Creation」を最適化する作業も継続中で、12月下旬に最終テストを実施した後、適用していく予定です。 ゲームエフェクトを最適化することにより、複数のエフェクトが同時にアクティブになった時に発生する負荷を軽減し、煙などの特定のエフェクトにおいてフレームレートがドロップしてしまう問題の最適化を実施しました。今回は環境効果、車両破壊効果、ヒット・エフェクト、スモーク・エフェクトを改善しており、今後は銃器関連のロジックや他の武器関連の効果を改善していく予定です。 キャラクターに関連した最適化につきましては、残念ながらキャラクターの移動の最適化による、足音関連不具合や非同期問題が発生することもありました。これを解決するために、最適化作業の一部を一旦停止しプレイ経験を改善する作業を優先させました。しかし、これはその他の最適化作業を諦めたわけではありません。これらをカバーするために、私たちは現在も最適化作業を準備しており、適切な安定性テストを行い次第、Liveサーバーに適用していきます。 サーバーのパフォーマンス 8月の開発ノート(http://pubg.dmm.com/news/detail/3859)では、サーバーのパフォーマンスについて説明させていただきました。 8月8日のアップデート後、サーバーのティックレートが最も低い、初期ゲームサーバーのパフォーマンスを改善し、平均FPSを20%以上向上させ、現在も同様のレベルを維持しております。 以下は、8月8日のアップデート後のNAの平均サーバーFPSのグラフです。 現在、私たちの最終目標は、マッチの最初から最後までサーバーのティックレートを30に維持することです。サーバーのティックレートが増加すると、実際のping時間が短縮され、非同期 問題も緩和されると思います。そのため、しばらくはこの部分を中心に力を注いでいく予定です。 FIX PUBGキャンペーン中に発生した非同期問題についてもう少し詳しく説明させていただきます。問題が発生した後、サーバーログと各コミュニティでご共有いただいた多数の動画を分析しました。報告されたコンテンツの中で、最も奇妙なのは、低pingで発生した非同期問題でした。皮肉なことに、この問題の原因を調べたところ、クライアントのパフォーマンスを向上させるために実装されたキャラクター移動の最適化にて不具合が見つかり、この不具合は11月7日のパッチで修正しております。 サーバーのパフォーマンスはマッチメイキングにも関係します。ネットワーク距離が狭いプレイヤー、つまりpingが低いプレイヤーが一緒にマッチすると、非同期の可能性が減少するためです。マッチメイキングに関する内容は次のセクションで説明させていただきます。潜在的な原因が非常に多いため、状況を予測するのは難しくなりますが、私たちはこれからもサーバー関連の問題を緩和する努力を続けていきます。 マッチメイキング 下記は、現在行っているマッチメイキング改善作業の方向性についてです。 1.近いPing値のプレイヤー同士をマッチングさせることで、より快適なゲーム環境を提供する 2.同等の実力を持つユーザー同士をマッチングさせる(ランクではなく、MMR関連) 3.同じ言語を使用しているプレイヤー同士をマッチングさせる 4.バトルロイヤルの経験を最大限に活用するために、100人のプレイヤーによる大規模なプレイを可能にする 5.上記の要件を満たしながら待ち時間を最小限に抑える 上記のように、PUBGでのマッチメイキングは複雑で難しく、細心の注意が必要です。一つのことを変更して適用するに、多くの関連した要素が存在することも事実です。私たちは特定の改善がどこか別の問題を引き起こしてしまう現象をしばしば目にしております。 10月3日のアップデート後に発生したマッチメイキングの問題は、上記と同様の性質のものと考えることができます。 公式Twitterにてマッチメイキング問題に関するご案内を説明させていただいたように、この問題は大幅に修正されておりますが、内部の議論を通して、該当するパッチだけではマッチメイキングにおいて適切なバランスを見つけるには不十分であるという結論に達しました。 これを解決するために現在取り組んでいる方向性は下記のとおりです。 ・すべてのマップ/モードオプションによるマッチメイキングキュー情報を提供する →マッチングプールが不足している地域/タイムゾーンで、プレイヤーに個人の判断に基づいて最適な選択肢を選択させる →最小限のマップとモードがスムーズに動作できるようにする <pingが良い環境にマッチングされた場合の例> <pingが悪い環境にマッチングされた場合の例> ※上記画像は一例であり、実際のUIは改善の際に変更になる場合があります。 私たちはシステムを改善する一方、マッチング推定時間とping状態をより分かりやすくするために、マッチメイキングUIの改善も考えております。マッチメイキングのUIを改善できれば、プレイヤーの好みに応じて、マッチング時間が少し長くても最適な環境とゲームモード/マップでプレイすることができるようになります。またはその逆もできるでしょう。最終的には、プレイヤーが状況を判断するにあたって、有益な情報をご提供することを目指しております。 もちろん、これらの改善は単にUIだけを変更することを意味するのではなく、平均ping値を可能な限り正確に測定できる機能など、技術的側面を伴う必要があります。最高のマッチメイキングの方法をご提供できるまで、私たちはシステムの側面とUIの改善などにすべてのリソースを注力していきます。 アンチチート 不正プログラムとの戦いは、いたちごっこじみた絶え間のない戦いです。私たちは、システムの分析と監視、ポリシーの強また新しい不正防止ソリューションの開発に力を入れております。同時に、警察の調査や法的措置などの外部ソリューションも進めております。表向きには上手く見えないかもしれませんが、「決して不正プログラムとの戦いを諦めることはない」という私たちの方針は不動です。 私たちは、様々なログに基づいてデータを分析/利用することによって、不正プログラムを禁止する作業に常に取り組んでいます。さらに、事前に不正プログラムの使用を防止するための独自の不正防止ソリューションを開発しており、こちらにつきましても近い将来に公開できるよう準備しております。 また単なるゲーム内での制限を越える、現実に強い影響を与えるための強力な解決策に取り組んでおります。一部の地域では、警察と協力し不正プログラムの制作・販売に関わる団体を実際に逮捕することができました。こちらは今後も調査を継続する予定です。不正プログラムを使用している頑強なプレイヤーを追放するためのハードウェアBANの準備を完了しており、これらももうじき実施する予定です。 この機会に、より詳細な情報を提供したいところですが、これは非常に長い内容となります。FIX PUBGキャンペーンに関連した他の内容もまだまだ存在しますので、また、別の開発ノートにてご案内させていただきます。 バグ修正/利便性の改善 FIX PUBGキャンペーンの開始時に発表された100個のバグと利便性の改善は、全て修正および適用することに成功しました。しかし、私たちは100個のタスクを達成したからといって、満足しているという訳ではなく、プレイヤーの皆さんの賞賛を求めている訳でもありません。むしろ100個のタスクが出来るくらいの、バグが存在していたことに今一度謝罪を表明したいと思います。 開発者の観点から見るとバグはいつまでも発生してしまう要素ではありますが、ゲームを楽しむプレイヤーの観点から考え、QAプロセスをより改善することでバグや既知の問題を最小限に抑えようとしております。また、スムーズなQAプロセスのために、より多くのリソースを確保する予定です。 プレイヤーの皆さんからいただく各種バグに関するご報告には常に感謝しております。現在、バグ報告をより効果的かつ効率的に処理し、レポートの進捗状況を報告したプレイヤーの皆さんにもすぐにご確認いただけるシステムを準備しております。こちらのシステムは最終段階に来ており、必要な全ての安定性/機能テストを実施した後、今年中にお見せすることを目標としております。 最後に 当初は、バトルロイヤルのゲームプレイを強化しながら、新しいコンテンツを迅速にプレイヤーの皆さんに提供することを目標としておりました。しかし、該当するプロセスにて安定性に関する問題を見落としてしまい、今も深く反省しております。FIX PUBGキャンペーンを通じて、実現したいことが1つあるとしたらその2倍以上の努力が必要であり、これを維持することがどれほど難しいかということを強く感じております。 私たちは、2019 年のPUBGロードマップを設計する過程において、今までの方向性を変更し、安定性/品質を最も重要な価値として設定しました。これを基に新しいバトルロイヤルのゲームプレイと新しいコンテンツを築いていく予定です。そのため、今までより進み加減が少々減速してしまうかもしれませんが、今後安定性と品質を維持しながら以前と同じ速さで新しいコンテンツをご提供できるよう、絶え間ない努力を続けていくことをお約束します。 8月のFIX PUBGキャンペーンの発表から3ヶ月が経過しました。このキャンペーンを通じて、私たちは改善すべきことがたくさんあると感じており、プレイヤーの皆さんが望み、必要とするものをより鋭く感じることができました。先に発表させていただいたように、今回の開発ノートを通じてFIX PUBGキャンペーンの終了をお知らせいたしますが、FIX PUBGの中で得た教訓を活かしこれからも精進いたします。PC版だけではなく、コンソール版につきましても同じ方向性を持ち、プレイヤーの皆さんにより洗練されたゲームサービスをご提供できるよう全力を尽くします。 最後までご覧いただきありがとうございました。 TaeSeok Jang, 『PLAYERUNKNOWN`S BATTLEGROUNDS』総括プロデューサー
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DEV.BLOG 2018.10.04
【開発】ランクシステムβ版について
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 今回のDev.Blogでは、PUBGでプレイヤーの皆さんが実力を測定し確認することができるランクシステムについてご紹介したいと思います。 ランクシステムは、長い間たくさんの方々からフィードバックを頂いた機能の1つでした。やっと、最初のβシーズンをお見せすることができ、私たちも大変嬉しく思います。実装されたランクシステムを通じて、自身のPUBGでの実力を確認でき、さらに大勢のプレイヤーの中で自分が、どれくらいのレベルなのかがひと目で分かるようになります。 また、最初のβシーズンが終了し、正式シーズンが始まった際にはそれに相応しい報酬がもらえるよう準備しております。詳しい内容は決まり次第、改めてお知らせ致します。 ランクシステム プレイヤーの実力を特定の方式で確認できるPUBGランクシステムを実装しました。新規シーズンで最初に10戦をプレイしていただき、その記録を基準として最初のランクが決まります。その後ゲームごとに自分の総ランクポイントが変動し、ポイントによってランクも変動されます。今回のβシーズンでは約2か月間のテスト期間として運営される予定で、βシーズンが終了したら改めてフィードバックを反映していく予定です。 ランクポイント獲得 ランクポイントはゲームプレイで獲得することができ、その数値には様々な要素を考慮され決定されます。つまり、ゲーム内で記録したキル数や順位が考慮され、キル数が多い場合や最終順位が高いほどポイントが上がるということです。それだけではなく自分のランクやゲームへの参加人数もポイント数値に影響されます。このようにプレイヤーがプレイするゲームの結果で獲得できるポイントが変動、高いランクに行くには一貫的に良い成績を維持することが重要になります。 ランクポイントの獲得についてダイヤモンドランクのプレイヤーを基準にゲームプレイ時のポイントを例として説明いたします。 ・ダイヤモンドランクのプレイヤーが8キルをして、ドン勝を取った場合約30RP獲得 ・ダイヤモンドランクのプレイヤーが1キルをして、ドン勝を取った場合約20RP獲得 ・ダイヤモンドランクのプレイヤーが0キルをして、100位で死亡した場合約20RP減少 ランク等級 PUBGランクシステムはこのように8個の等級で分類されます。 また、今シーズンが終了し、次のシーズンが始まると前シーズンに獲得したランクポイントはソフトリセットされます。これは新規シーズンがスタートした際に、再度10回のゲームプレイをしてランクの等級が決まりますが、前シーズンに記録した最終ランクが考慮されて計算される方式です。 現在のランクより上位のランクに昇級する時は、各ランク別に設定されている基準のポイントを越えると、自動的に昇級されます。逆に設定されているランクのポイント未満になると等級が下がります。 各ランクの基準ポイントは下記を参考してください。 ランクの等級は、モード別にも分類されます。SOLO、DUO、SQUADに分類され、さらにFPPとTPPで分類されます。これはプレイヤーの皆さんが1つのプレイ方式に制限されず色々とランクシステムの経験ができるようにしたもので、1つのモードに集中するか色々なモードにチャレンジするかは皆さん次第です! プレイヤーの皆さんがもっと実力を測定できるところがあります。リーダーボードです。 リーダーボードでは各ゲームモード別上位100位のプレイヤーを確認することができます。ちなみに今週のアップデート以降はグローバル順位として表示される予定です。 PUBGにおける最高のプレイヤーがリーダーボードに表示されるため、頑張ってチャレンジしてみてください! マッチメイキングのアップデート ランクシステム実装と共にマッチメイキングがどう改善されたか説明いたします。 プレイヤーがプレイした全般的な成績を元に計算されるMMRが存在します。このMMRを基盤としてマッチング時に一緒にプレイされるプレイヤーが決まります。 つまり、各プレイヤーのランク等級や総ランクポイントはマッチングに考慮せず、MMRでマッチングされます。PUBGは一度試合するためには大勢の人が必要で、同一ランクにいる約10名でプレイができる他ゲームとは違ってMMRの幅が広くなっています。それによってマッチングの待機時間を短縮しています。 しかしランクの等級が上がるほどMMR、ランクポイントなどゲームの成績を測定する様々な要素が反映される予定ですので、結果的に上位のプレイヤーとマッチされる可能性が高くなります。この内容はβシーズンでデータを確認しながらフィードバックを反映したいと思います。 また、サーバーの地域選択方式についてもアップデートされました。今まではプレイするサーバーの地域を選択しましたが、これからは直接選択することはできなくなり、ネットワーク環境(PING)を基盤としてプレイする地域が選択されるように変更しました。 SQUADプレイの場合は、平均PINGを参照し、一番低いPINGを基準で地域が選択されるようにして快適な環境を提供する予定です。 今回のDev.Blogはここまでとなります。アップデートと共にスタートするPUBGランクシステムを通じて是非上位ランクの栄光を掴んでください。 皆さんのたくさんのフィードバックをお待ちしております。 ありがとうございます。
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DEV.BLOG 2018.09.13
【開発】報酬システム改善について
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 最近FIX PUBGキャンペーンを筆頭にして、大々的な改善作業が行われています。ここ数週間、これまで継続してフィードバックを受けてきた利便性改善、不具合修正を集中的に行ってきました。このようなゲーム環境に直接関わる部分以外にも、プレイヤーの皆さんがゲームで以前にも増した楽しさを実感できるように複数の要素を続けて補強していこうと考えています。その中で、今回の開発ノートでは、報酬システムの改善についてお話いたします。 私たちは、PUBGを楽しむプレイヤーの皆さんが自身のプレイに見合った報酬を獲得し、達成感を感じ、退屈しないように報酬システムを継続して整備しています。例えば、以前にSTEAMでは業績のシステムを披露したことがあり(業績システムは今後、再度改編する予定です)先日、9月12日(水)ライブサーバーアップデートではBPの計算方法の変更と生存報酬システムを公開しました。これらは以下のような目的で企画されました。 ・PUBGの最も本質的なシステムである「生存」の法則に合うように生存時間が長ければ長いほど、それにふさわしい、より多くの報酬をもらえるようにするため ・ゲームをたくさんプレイするプレイヤーがより多くのBPを得るようにするため 今日はこの二つのシステムがどのような背景で企画され、今後どのような変化をもたらすのかなど、全般的な内容を皆さんにお知らせしたいと思います。 BP計算式改善 今までBPの計算式はゲームの結果画面で確認できるように、大きく分けて「ランク報酬」+「キル報酬」+「ダメージ報酬」で構成されています。つまり、単純に順位とゲームの成績に比例してBPが支給されたため、すでにゲームに慣れている実力者と初心者のそれぞれもらえるBPの差が多少大きい方でした。実力だけでなく、プレイスタイルに応じたBP報酬の差も大きかったです。例えば、最大限交戦を避け、「生存」だけに集中したプレイでゲーム後半まで生き残るよりも、ゲーム序盤に交戦してすぐに死んで再びプレイをしたときの方が、より効率が良いといった構造でした。 もう一つの問題点は、モードやマップ別のBP効率にも差が大きかったということです。統計によると、現在PUBGのセッションの割合は、SQUADモードが全体の約半数を占めています。すなわち、SOLOやDUOよりも、友達/知人と一緒にSQUADをプレイしている方が非常に多くの割合を占めているということですが、毎回のプレイで得られるBPはSOLOモードよりも効率が落ちる問題があり、上記のようにSQUADをメインで楽しんでいるプレイヤーはBPの獲得が少し困難でした。 最近追加された「Sanhok」マップの場合、マップのサイズが従来の「Erangel」や「Miramar」より小さく、安全地帯やその他の要素が、高速な戦闘に特化されていて、上記で記載したプレイ時間比効率という観点から見ると「Erangel」や「Miramar」でプレイするより「Sanhok」でプレイした方がBP獲得効率が約1.409倍高いことが確認されました。 これらの問題点を解決するためにBPの計算式を変更し、既存の計算式では入っていなかった「プレイ時間」という値を入れることにしました。つまり、今後は「キル報酬 "+"ダメージ報酬」+「プレイ時間報酬」+「順位報酬」の形で獲得BPが計算されます。プレイ時間報酬の計算は、単に時間に比例して報酬を与えるのではなく、初心者への配慮や、高速繰り返しプレイを通じたアビューズ防止などを考慮して、より複雑な計算式で適用されています。 BP reward=Kill報酬+ダメージ報酬+Playing Timeに対する報酬+順位に対する報酬 単純プレイ報酬のみを追加するのではなく、今まで確保されたデータの分析をもとにモード別、マップごとにKill/ダメージ、順位報酬も調整しました。これまでどちらか一方に偏っていた報酬のバランスをプレイヤーが最大限公平に報酬を受け取れるように調整しました。また、今まで一人でSQUADモードに入り(別名Solo SQUAD)、そうでないプレイヤーの約4倍に相当するBPを獲得することができた行為も、できないように調整しました。これはプレイヤーがモードやマップなど特定の条件でプレイしても、自分の好みやプレイの結果にふさわしい報酬を受け取れるようになることを意図しています。 PUBGがSTEAMでサービスを開始してから短くない時間が過ぎ、消費されずにどんどんと溜まって行くBPの解決策も構想中です。しかし、BP消費コンテンツを披露する前に誰もが公平にこれを利用できるよう基盤を固める作業を進めることが先に必要です。 BPとそれに関連するPUBGの経済システムは常に注意深く監視/分析しており、今回の調整も個人差に応じてBP獲得量が少しの増減があるとは思いますが、全体で循環されているBPの総量としては大差ありません。今後もこの部分を注視しながら継続して公正なゲーム環境になるように調整をする予定なので、今後ともよろしくお願いいたします。 生存報酬システム 先ほどご紹介したBPの計算式の改善は、すでに現在まであったシステムを補完することが主な目的ですが、生存報酬システム(Supply System)は、それに加えて、プレイヤーがゲームに対して満足感を得て、達成感やモチベーションを上げる手段を用意することに焦点を当てています。 生存報酬システムは、Sanhokマップが追加されるときに一緒に披露したイベントパスと同じような構造になっており、既存のSanhokイベントパスを経験したことのあるプレイヤーであれば、何の問題もなく使えるでしょう。生存報酬は任務を達成して生存ゲージを満たし、生存レベルを上げれば、それに合わせて追加報酬が獲得できる構造になっています。 生存報酬任務は毎日、毎週単位で更新されます。毎回新しい種類の任務が提供され、これにより、通常のプレイだけではなく、より目的を持ってゲームに臨むことができ、新しい楽しさを感じることができるでしょう。提供された任務が気に入らなかったり、達成するのが難しいと判断した場合のために、回数限定で任務をすぐに更新することができる機能も追加しました。 任務を達成しなくても、基本的にプレイ時間を基準に生存ゲージを埋めることができます。ゲージがいっぱいになったら生存レベルを上げることができ、毎回レベルアップする度に任意の期間制報酬を獲得でき、10レベル単位で確定で永久アイテムを獲得できます。また運がよければ期間制報酬の代わりに、ボーナスで特別な永久アイテムを獲得することもできます。報酬で獲得できるアイテムは、既に公開されているアイテムだけでなく、生存報酬でしか獲得できないアイテムも用意されているので、これを獲得するために是非、ゲームを楽しんでください。 既存のイベントパスと生存報酬システムの違いといえば、生存報酬システムは限られた時間だけに適用されるものではなく、半永久的に提供する報酬システムであるという点です。したがって、イベントパスのように終了日に合わせて急いでプレイする必要もなく、いつでも、自分のプレイ可能な環境で、自由に楽しむことができます。また、一般/プレミアムの区別なくPUBGを所有しているプレイヤーなら誰でも同じように楽しむことができるシステムです。 私たちは、生存報酬システムを通じて着実に、ゲームを楽しんでいただいているプレイヤーの皆さんへ更なる満足感と報酬を提供し、生存報酬システムがPUBGをより一層楽しむもう一つの原動力になることを願っています。さらに生存報酬システムのシーズン制運営など、より長期的な計画は、現在内部的に議論中であり、新たに公開できる情報が入りましたらまたの機会にご案内させていだきます。 この場で、すべての内容をご説明することはできませんが、BP計算式の改善、生存報酬システム追加のほか、名誉勲章システムのようにプレイヤーの皆さんが継続してゲームを楽しむことができるようにするいくつかの案を内部的に企画しています。もう少し内容が具体化されてきたら、今後の開発者日誌やパッチノートで皆さんにお知らせいたします。 また、いつものように新たに追加/変更された内容について、皆さんのフィードバックをお待ちしております。皆さんの期待に応えるバトルグラウンドになれるように、今回のBP計算式の改善と生存報酬システムをご利用いただき、改善点やご意見がございましたら、ぜひご連絡ください。 ご覧いただきありがとうございます。 PUBG開発陣、コミュニティチーム一同
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DEV.BLOG 2018.08.24
PUBG TRAINING(トレーニングモード)のご紹介
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 今月の始めに、私達はゲームのバグ、品質、パフォーマンスの問題に取り組むための長期キャンペーンである「FIX PUBG」を発表しました。 本日、私達は皆さんが切望していた「TRAINING(トレーニングモード)」についてお知らせできることを大変誇らしく思います。 「TRAINING」では、5~20人のプレイヤー(SOLOでのマッチングを採用)が2×2kmの新しいマップでPUBGの新要素を体験したり練習したりすることができるコンテンツです。 島の道路を様々な車両でドライブしたり、パラシュートでの着陸の練習はもちろん、パルクールや車両でのジャンプだって練習できます。 以下、マッチング方式を簡単に説明いたします。 ・プレイヤーが「TRAINING」ボタンをクリックするとマッチングがスタートします。・5名以上のプレイヤーがマッチングをスタートすると、即時にセッションが開始されます。またその後の5分間、他のプレイヤーも該当するセッションに参加することができます。(セッションには20名まで参加可能)・5名未満のプレイヤーがマッチングをスタートするとマッチングは5分間継続されます。・5分後もプレイヤーの数が5名未満の場合は、該当する人数だけでセッションが開始され、他のプレイヤーはセッションに参加することができません。・最大30分プレイすることができます。(例:2番の場合は、即時にセッションが開始された後、他のプレイヤーが参加できる待機時間5分+通常の「TRAINING」プレイ時間25分が与えられます) この新コンテンツについて、実装が近づくにつれて、より詳細に説明させていただきますが、まずは現在の作業中の内容をリスト化致しました。 【射撃場】 ・距離毎の射撃練習 -800mレンジ -400mレンジ -特別な1kmレンジ ・様々なターゲットの射撃練習 -固定ターゲット -左右に移動するターゲット -建物内のターゲット(固定/移動) ・パラシュートの練習場 ・投擲武器の練習場 ・近接武器の練習場 ・パルクールの練習場 ・近距離戦闘の練習場 ・屋内戦闘の練習場 ・車両走行の練習場 -長距離コース -レーシングコース -オフロードコース -スタントアクションコース ・水上車両の練習場 -ボートスロープ ・各種装備棚 -近接武器 -銃器 -アタッチメント -防具 -弾薬 -投擲武器 射撃場の実装は現在9月のリリースを目標に鋭意開発中です。 開発中のコンテンツであるため、上記の内容はライブサーバーに実装される際は一部が変更されている可能性があります。 最後のまとめに入る前に、射撃場というシンプルなコンテンツを現在の充実した構想まで練り上げたPUBG Madisonチームの話をご紹介いたします。 PUBG Madisonチーム、ワールドチームリーダーのDave Curdから: このプロジェクトの目標は、このマップが全てのプレイヤーにとって役立つ物にすることでした: ・新規プレイヤーは「TRAINING」を通して移動や、アイテムの入手、射撃、運転、パラシュートによる着陸といったPUBGの基礎を学ぶことができます。 ・ライトなプレイヤーはこのマップを探索して楽しんだり、スタントドライブ、ボートレース等の様々な楽しみ方を見つけられます。 ・コアなプレイヤーはアタッチメント、スコープ、リコイル制御、ゼロイン調整、偏差射撃のような深い要素について楽しく、効率的に学ぶことが出来る環境を提供できます。 私達は建物や射撃ターゲットを作成するのが本当に楽しかったです。(中でも、木の後ろからチラチラと覗くターゲットが気に入っています) そして、今回新たに登場する発着場に関しては誇りを持って送り出すことができそうです。全ての車両がスタントスロープを使えるわけではありませんので、マッチする車(又はバイク)を見つけ出し、スペースキーで華麗なバックフリップをキメましょう。 私達はみなさんが射撃場を熱望していることを深く理解していますが、一方でこの「TRAINING」モードの実装でみなさんが上手くなり過ぎることを懸念しています。 私だってたまにくらいドン勝を食べたいです。 PUBG Madisonチーム、シニアデザイナーのDave Oseiから: 「TRAINING」は開発初期の段階で、新しいマップの紹介と今後追加予定の要素を魅力的に思ってもらえるような、いわゆる”生きたマップ”にすることが目的でした。 プレイヤーの要求以上の単なる射撃場ではなく、より沢山の試みとスキルをテストすることができ、より開放的な、まるで生きているようなマップとなることを望んでいました。 このマップは、いくつかのセクションに別れており近/長距離戦闘や、レース、スタント技術、パルクール、スタントスロープなど各セクションは通常のゲームプレイ時に起きうるすべての可能性を網羅しており、マップを探索して好きな練習を行うことができます。 PUBGで皆さんの磨かれたスキルが披露されることを楽しみにしております。 いつもどおり、私達は皆さんから寄せられるフィードバックを常に大切にしており、来月に射撃場の最初のバージョンをリリースした際のフィードバックを楽しみにしております。良いアイディアがあれば、いつでもご連絡下さい。 ご覧頂きありがとうございました。
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DEV.BLOG 2018.08.24
【開発】サーバーパフォーマンス改善
プレイヤーの皆さん、こんにちは。 何故サーバーのパフォーマンスが重要なのかは深く考えなくてもご存知かと思います。「PUBG」が使っているUnreal Engineはクライアントサーバーモデルに基づくため、すべてのクライアントに各Actorに対するステータス情報がサーバーを通じてアップデートされなければなりません。 ※ここでのActorとは、Unreal Engineで使われる概念でキャラクター、建物、背景、プレイヤーの視点からマップを見るために使用されるカメラなどのゲームレベル内に配置されるオブジェクトを言います。 サーバーパフォーマンスは普通、サーバーのFPS(Frame Per Second 又は frame-rate, tick-rate)で測定することになります。サーバーのパフォーマンスが高くなると1フレーム毎にかかる時間が減少し、その時間が減るほどサーバーのレスポンスが高くなります。 サーバーレスポンスは「ネットワークディレイ」とも表現します。このレスポンスが高くなるほど(またはネットワークディレイが減るほど)軽くて快適なゲームプレイを提供できます。なぜならサーバーのレスポンスが早いほど“自分が行った行動が他の人の画面で反映されるまでにかかる時間”が減るからです。例えば、自分が発射した弾が他のプレイヤー達の画面により早く反映されるということです。プレイヤーの皆さんがよく語る瞬間的に切断される現象を減らすにはサーバーのレスポンスタイムを短くしなければなりません。 Update #14(5月31日(木)ライブサーバーアップデート)を通じた改善事項 Update #14 前、ネットワーク処理構造と示唆 Update #14 前、本来のUnreal Engineは下記のような流れでネットワーク処理が行われます。 まず上記ネットワーク処理の流れを説明いたします。「Net Dispatch」段階ではクライアントで受信されたパケットがサーバーで処理されます。この段階では銃の発射、キャラクターの移動などが処理されます。この時処理された内容は効率、適合性によってRPC(Remote Procedure Calls)とReplication、この2つの中、1つの形態で他のクライアントに流れます。その後、物理シミュレーションと同じサーバーにてゲームロジック処理が「Simulate & Render」段階で行われ、その処理の結果は「Net Flush」段階を通じてすべてのクライアントに転送されます。 上記構造では「Net Dispatch」段階で処理されたRPCがすぐに転送されず、Buffer待ちの状態となります。その後、「Net Flush」段階で現在Bufferに保存されている内容がすべてのクライアントに転送され、Bufferは空になります。 この構造のままだと「Net Dispatch」から「Net Flush」に到達する前「Simulate & Render」段階を経由してからRPCが転送されるため、それだけのディレイが発生します。Unreal Engineがこういった構造となっている理由はUDPに転送されるパケット数を最小化するためだと思われます。パケット数が最小化されるとネットワークをより効率よく活用できるからです。 変更されたネットワーク処理構造と改善 しかしパケット数を減らすことよりも、ディレイを減らしてレスポンスを高めることが「PUBG」では優先的だと判断してUpdate#14では下記のように構造を変更しました。「Simulate & Render」前に「Net Send Flush」という段階を追加しました。 「Net Send Flush」段階ではBufferに保存されていたUDPデータがすべて転送され空になります。これを通じてディレイ時間が「Simulate & Render」にかかる時間ほど減少されます。「Net Send Flush」段階ではずっとqueueとして滞留していたデータが処理されます。 このような構造変更を通じて「Net Send Flush2」、「Net Flush」の合計2回のネットワークアップデートが転送されることでUpdate#14からNetwork Update Rateが2倍に増加しました。(これでサーバーのtick-rateが2倍になったと推測がありましたが、そうではなく、サーバーFrame処理の途中にNetwork Updateがもう一回転送されNetwork Update Rateが60tick-rateになりました。) この結果はユーチューバーBattle(non)senseのUpdate#14関連映像でも確認することができます。 下記表を確認すると、40名のプレイヤーが生き残った時点でGunfire(発砲)の平均ディレイが94.5msecから77msecと18%減少されています。 Update #19(8月8日(水)ライブサーバーアップデート)を通じた改善事項 Update #19 以前のプロファイリング結果、新しいアクセス方法 PC Update #19前の2018年6月25日、90名のプレイヤーが生き残った時点で測定したプロファイル情報はこうなります。 Function Value Total frame time 106.4 msec Tick-rate 9.3 Net Dispatch 41.8 msec Simulate & Render 18.9 msec Net Flush 43.2 msec 「Net Flush」段階でかかる時間が43.2msecで、全体frame時間の41%になることがわかります。この時間の大部分は各ActorをクライアントにReplicationさせるための「serialize」にかかる時間になります。 ※Serializeはネットワークを通じてActor達の状態をクライアントに転送できるようにデータをメモリへ順次使用する過程です。 上記プロファイリング結果を基に最適化方法について考え、こういった結論になりました。“ReplicationされるActor(特にCharacter)の数を減らせられれば、全体のNet Flush時間が大幅に減少する。” 「PUBG」はUnreal engineの「Dedicated Server」を使用する他のゲームより何倍も多い、最大100名のプレイヤーが一緒にプレイするため、Actorの数が当然多いです。Actorが持つデータ数が多いのも問題ですが、それよりActor自体の数が多いことの方が問題でした。そこで総Actor数を減らす方法を悩みましたが、遠くにいるキャラクター達を低い頻度でReplicationすればどうかという考えに至りました。 遠方にいるキャラクターたちに対する変化となるのでゲームプレイには影響なくserializeされるActor数は大幅に減少、結果的にNet Flushにかかる時間も減らせるはずです。 開発: Replication Interleaving システム 上記の考えからスタートしてたどり着いた結論は、クライアントとActorの距離によってReplicationリクエストを適切な頻度でスキップする形のシステムを作ることでした。それでこのシステムの名称を「Replication Interleaving」にしました。まず強制的にActorがReplicationされる区間を分離して、その中で遠くにいるキャラクター達のReplication頻度を下げた時にどういう問題が発生するか、視覚的にどういう変化が起きるのかを分析しました。その後Replication頻度を下げた時に発生する問題を解決して、従来のReplication頻度の4分の1レベルまで減らしてもゲームプレイに大きな影響はないという結論になりました。 完成されたReplication Interleavingシステムは下記のように実装されました。 ・距離によって何フレームの間Replicationをスキップするか決定する。 ・3段階まで設定でき、1段階は1 フレームをスキップして、2段階は2フレームをスキップ、3段階は3 フレームをスキップする。 このシステムを実装してから段階別の適切な距離値を探すためQAチームで関連テストを行いました。3 フレームをスキップした際にキャラクターの挙動に異常がみえる現象が起きたのでテスト後3段階は使わないようにしました。現在の段階別に適用された値は下記になります。 ・1段階:70m以上の距離にいるキャラクターに対して1フレームスキップ ・2段階:400m以上の距離にいるキャラクターに対して2 フレームスキップ (参考:上記内容は現在適用済みの内容で、今後サーバーパフォーマンスを改善したり動きをスムーズにしたりするために設定された値を変更する可能性があります。) 改善結果 このシステムを適用してからサーバーパフォーマンスが20%向上しました。下記データはNAサーバーで85名が生き残った時tick-rateを推定した結果です。このアップデートを通じて18.5だったサーバーtick-rateが22.9となり約22%向上しました。NAサーバーだけではなく他の地域でも平均20%以上のtick-rate向上が測定されました。 またレスポンスでも効果的な変化がありました。参考としてユーチューバーBattle(non)SenseのUpdate#19関連映像内の資料を引用します。 上記表を見ると、85名以上が生き残った時Gunfireの平均ディレイが149.4msecから61.6msecと58%減少されたことが確認できます。これはゲームの序盤で発生していた瞬間的なラグがかなり改善されたことを意味します。 Replication Interleavingだけではなく他の改善事項を通じて80名以上のプレイヤーが生き残った状態でサーバーtick-rateが20%上昇、Network Delayは50%減りました。 終わりに 「PUBG」がサービスをスタートしてから、何度かサーバーtick-rateを改善するための努力が行なわれました。ソフトウエア側の改善だけではなく、ハードウェアに対する改善も行ったことがあります。しかし、Update#19(8月8日(水)ライブサーバーアップデート)以前の何ヶ月間はプレイヤーの皆さんが体感できるとうな改善事項は多くなかったです。 今回FIX PUBG期間中、サーバーパフォーマンス改善作業の優先度をかなり上げました。このため色々なアイディアに対する研究やテストが行われています。 一つの機能を実装するためには事前に研究が必要で、実装後は多数の分析、検証などテストが必要です。こうやって一つの問題を改善するにも努力と時間がかなり必要となるため、短時間ですべての問題を解決することは難しいです。新しいことを実装しようとして間違ってしまったら大きな問題を起こす可能性もあります。そのためできるだけ安全に新しい機能を開発し適用しなければなりません。 上記の改善事項を適用後、現在は「Net Dispatch」段階の最適化を研究しています。分析の結果、大体の時間がキャラクターの移動処理に使われており、これらを最適化できる可能性を確認しました。キャラクターの移動が「PUBG」ではゲームプレイに大きな影響を与えます。この最適化作業のせいでキャラクターの移動に問題が起きないよう慎重に作業を行っていきたいと思います。 最適化のためいくつかのテストを行っており、テスト後このアイディアが適用された場合は現在41.8msecの「Net Dispatch」時間が50%以下になることを見込んでいます。この内容を適用して安定するまでは1か月以上の作業時間が予想されます。実装にむけて最善を尽くすように、そして完成させられるように努力致します。 我々の最大の目標はゲームスタートから終了までサーバーtick-rateが常に30を維持することです。この目標を果たして、より快適なバトルロイヤルを提供するため努力致します。 ご拝読いただきありがとうございました。 Head of Development, PUBG Amsterdam